奥 明栄 様

代表取締役社長
東レ・カーボンマジック株式会社

このプロジェクトの構想を伺ったのは、たしか2年近く前、こういうチェアを作りたい、どうしたらできるか?という問いかけから始まりました。

コンセプトデザインは目を引くものであり、目標とするスペックや機能も明確、そして何よりイノベーションを感じるプロダクトでしたので、このシーズをいかに具現化、そして製品化に繋げるかのエンジニアリングプロセスを一緒に考えることにしました。もとよりグッドデザイン・高機能・高性能・高品質な「ものつくり」には、分野や用途を問わずさまざまな開発に取り組んできたので、価値ある面白いテーマだと思う反面、実は簡単ではないなあとも感じていました。

まず手始めに、設計面での成立性や要改善点を確認、すべての機能を満たすと重量が嵩むことが予想され、高レベルでの樹脂化ソリューションが鍵を握ると思い、新製品開発に多くの実績を持つ「鳥越樹脂」さんに入っていただき、製品化に向けた開発チームができました。以降、試作・評価・改良プロセスにおいては、次々と課題が出て試行錯誤が続いていましたが、IKOUさんのブレないコンセプト追求と製品化への強い熱意がチームを牽引し、完成に漕ぎつけられた傑作品だと思います。

また、我々TCMでは生活を革新するライフイノベーション事業にも力を入れており、そのマーケティング担当からは、「誰しもが求める快適で心地よいライフスタイルにおいて、このポータブルチェアは、高いデザイン性と広範なインクルージョン機能から、子供との日常生活に溶け込み、生活に豊かさを与えてくれるアイテムになると想像します。」とのコメントが寄せられており、このカテゴリーでのさらなるソリューション提案、そして商品展開に一同期待しています。

IKOU (イコウ) ポータブルチェアの物語(商品開発編)